京都市は、空き家や別荘など、ふだん人が住んでいない住宅の持ち主に、独自の税をかける準備を進めています。正式な名前は「非居住住宅利活用促進税」で、「空き家税」と呼ばれることもあります。
京都市の案内(2026年8月時点)では、課税は令和12年度(2030年度)から始まる予定です。当初の予定(令和11年度)から1年延期されました。この記事では、どんな住宅が対象になるのか、税額はどう決まるのか、課税されない場合はどんなときかを、京都市の資料をもとにご説明します。
どんな税か
非居住住宅利活用促進税は、京都市が条例で定めた税です。住んでいない住宅の持ち主に負担を求めることで、住宅を売ったり貸したりして活かしてもらうことを目的にしています。集まった税は、空き家の活用を支える取り組みに使われます。
税がかかるかどうかは、毎年1月1日の時点の状況で決まります。令和12年度の税は、令和12年1月1日の状況で判断される予定です。
対象になる住宅
対象は、京都市の市街化区域にある住宅のうち、そこに住所を持つ人がいない住宅です。空き家のほか、別荘やセカンドハウスも含まれます。市街化区域の外にある住宅は対象になりません。
住んでいるかどうかは、生活の本拠として使っている人がいるかどうかで判断されます。京都市の案内では、住民票があっても、住んでいないと判断される場合があるとされています。
ご自身の住宅が市街化区域にあるかどうかは、毎年届く固定資産税の課税明細書で確かめられます。京都市の案内では、明細書の課税標準額の欄のうち、都市計画税の欄が空白であれば、市街化区域の外にあるとされています。
税額の決まり方
税額は、次の2つを合わせた額です。どちらも、固定資産税の評価額をもとに計算します。
- 家屋価値割: 家屋の評価額の0.7%
- 立地床面積割: 敷地の1平方メートルあたりの評価額に、家屋の延べ床面積をかけた額に、下の税率をかけた額
立地床面積割の税率は、家屋の評価額によって3段階に分かれています。
| 家屋の評価額 | 立地床面積割の税率 |
|---|---|
| 700万円未満 | 0.15% |
| 700万円以上900万円未満 | 0.3% |
| 900万円以上 | 0.6% |
京都市の案内では、税額は平均すると、その住宅の固定資産税(土地と家屋)の半分くらいとされています。京都市のホームページでは、税額の目安を計算できる表も公開されています。
課税されない主な場合
次のような住宅には、税がかかりません。
- 家屋の評価額が低い住宅: 家屋の評価額が30万円未満の住宅。導入から5年間は、100万円未満の住宅が対象外になります
- 貸す・売るために募集している住宅: 借りる人や買う人の募集を始めてから1年以内の住宅。1年たっても契約に至らなかった場合は、対象外ではなくなります
- 事業に使っている住宅: 事業に使っている住宅や、1年以内に事業に使う予定の住宅
- 歴史的な価値のある建物: 景観重要建造物など、京都市が定める建物
募集中の住宅と事業用の住宅は、持ち主の申告が必要です。申告の期限は、判断の基準になる1月1日と同じ年の1月31日です。また、親族や知人だけに声をかけている場合は「募集」にあたらないなど、細かな決まりがあります。
このほか、転勤や入院、介護施設への入所などで一時的に住んでいない場合には、申請によって税が減額・免除される場合があります。
相続で空き家になったとき
住んでいた方が亡くなって空き家になった場合などは、申告すると、3年間は税の徴収が猶予されます。その3年の間に、誰かが住む、または貸す・売るための募集を始めた場合は、猶予された税は納めなくてよいことになっています。
相続した家を売る場合は、国の税金(所得税)の特例も確かめておきましょう。亡くなった方が一人で住んでいた家を相続して売った場合、一定の条件を満たせば、売って得た利益から最高3,000万円を差し引ける特例があります(家と土地を相続した人が3人以上の場合は、2,000万円まで)。主な条件は次のとおりです。
- 昭和56年5月31日以前に建てられた家であること(分譲マンションは対象外)
- 家を耐震改修してから売るか、取り壊して土地を売ること(売った翌年の2月15日までに、買主が耐震改修や取り壊しをする場合も含みます)
- 相続の開始から3年がたつ日を含む年の12月31日までに売ること
- 売る価格が1億円以下であること
- 2027年12月31日までに売ること(今の特例の期限)
この特例を使うには、京都市が発行する確認書を添えて、確定申告をする必要があります。条件は細かく決まっているため、くわしくは国税庁の案内や、税理士・税務署にご確認ください。
今からできること
課税が始まるまでには、まだ時間があります。今のうちに、次のことを確かめておくと安心です。
- 課税明細書を確かめる: 市街化区域にあるか、家屋の評価額はいくらか
- これからの使い方を、ご家族で話し合う: 住む、貸す、売る、残す。どれを選ぶかで、必要な準備が変わります
- 売る・貸すなら、早めに準備する: 相続登記が済んでいない場合は、先に名義を変える手続きが必要です。片付けや修繕にも時間がかかります
京都市では、空き家の相談窓口(電話 075-231-2323)や、空き家の活用について専門家に無料で相談できる制度も用意されています。
まとめ
京都市の非居住住宅利活用促進税は、令和12年度から課税が始まる予定です。対象は市街化区域にある、住む人のいない住宅で、税額は平均すると固定資産税の半分くらいとされています。貸す・売るための募集を始めてから1年以内の住宅や、家屋の評価額が低い住宅には、税がかかりません。
税の細かな扱いは、京都市の案内で最新の情報をご確認ください。株式会社Trentanoveでは、空き家を売る・貸す・活かすご相談をお受けしています。今の価格の目安を知りたいだけ、という段階でもかまいません。ご相談・査定は無料です。
